元銀行員のソーシャルレンディング投資実践録

元銀行員の立場からソーシャルレンディング投資を主力として投資信託、仮想通貨を含めたポートフォリオ構築を目指します。

最近のファンドの詳細をみていると「収益物件の評価」というキーワードを目にしますので、今回は、収益物件の担保評価に的を絞って考えてみたいと思います。

担保有りのファンドにおいては、「LTV」という言葉で、保全状況があらわされます。LTV=貸出残高/担保評価額で算出しますが、担保保全の観点からは、「LTV70%だと良い」とか「LTV80%だとまずまずだ」とか言われます。

ただ、私からすれば、LTV70%もLTV80%も、さほどの違いを感じません。
むしろ、LTVの前提となる担保評価にどういった手法を採用するかということのほうが、評価額の「ズレ」につながるので気になります。

収益物件の評価ではその多くに「収益還元法」がつかわれています。
収益還元法自体は金融機関でも正式にもつかわれている信頼性の高い評価方法なのですが、収益還元法で採用する「予測収入」及び「経費率」の設定により、評価額が大きく変わってしまうというのが、ミソなのです。

 例えば、悪知恵がはたらく人がいて、その物件の評価を不当に高くみせようと思えば、それができてしまうというのが、収益還元法の弱いところなのです。
(とは言いつつも、正式な手順に沿って評価がなされていれば、予測収入及び経費が一般的な指標や、周辺の収益物件と比較しても妥当に見積もられているか等々を十分にチェックしていますので、実際の収益と乖離はそれほどでないはずなので、安心してください)

 つまり、収益物件の評価は特に、どういう機関がどういう意図をもって評価しているのかということを気にする必要があります。 

弊社調査価格なんて言って、担保評価と似て非なるものを出していたところもありましたっけ。

収益還元法はあくまで「その物件の収益性に着目した評価」なのですから、当該物件から収益が出ずに、ファンドに遅延が発生してしまった場合は、「収入」又は「経費率」の設定が甘かったということになります。 

私達は、担保評価を参考にして保全状況を確認し、投資を行っているのに、そもそもの「収入」及び「経費率」の設定が甘かったとすれば、本末転倒です。 実績の「収入」及び「経費」に基づき収益還元法で再計算したら、本来LTV80%だと思っていたところが、実はLTV100%を超えていたなんてことも絶対にないとは言い切れないわけです。  

現状のソーシャルレンディング投資においては、匿名化の制約により、具体的な案件の中身がわからないので、自分で担保評価をしようがありません。
だからこそ、限られた情報の中で、担保の評価方法は何か、担保の評価機関はどこか、募集金額に対して担保評価額が高ければ、どういう仕組みで保全がとれているのか等々を気にして投資をする必要があるわけです。
 (一般的にとある計画全てをフルローンで調達するにも関わらず、LTV70%になるということは考えづらいです。案件のどこかに劣後出資等が含まれていると思われます)

以上、余談でした。
 
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