元銀行員のソーシャルレンディング投資実践録

元銀行員の立場からソーシャルレンディング投資を主力として投資信託、仮想通貨を含めたポートフォリオ構築を目指します。

ソーシャルレンディングの貸倒率は一体どれくらいなのでしょうか。

私が知る限りのソーシャルレンディング事業者は20社以上あります。
その中でも、みんなのクレジット、ラッキーバンク、グリーンインフラレンディング等は、杜撰な管理により業者ごとデフォルトといって差し支えない状況になっています。
案件別でみれば、クラウドクレジット、maneo、SBIソーシャルレンディング等の一部のファンドが遅延をおこしています。 

現状で、結果だけみればソーシャルレンディングはリスクが高い投資となっています。業者の段階で20社中3社が貸倒となればデフォルト率15%、さらに個別案件の貸倒率を積算していけば、貸倒率はさらに高くなります。

ところで、一般論として、銀行の企業向け融資の貸倒率はどういった水準なのでしょう。
デフォルト率算出にあたっては計算式があるのですが、話を単純化します。

あなたは融資先100社を担当しています。一年間にそのうち何社が貸倒れるでしょうか。
実は、一年間に100社担当して約1社がデフォルトをおこすというのが、銀行における概ねの平均貸倒率です。

この結果を受けて高いと感じますが、それとも低いと感じますか?

 飲食や小売はデフォルト率が高いので、もし貴方が当該業種を主に担当していたとすれば、一年間に1~2社、製造業を担当していれば二年間に1社くらいのデフォルトを経験することになるでしょう。

さて、銀行は取引企業から提出を受けた決算書に基づいて毎期スコアリングを行い、最大10区分くらいに分けて「格付」を付与しています。

一番上の格付を付与した先は、一年間2000社を担当して1社のデフォルトを経験するか又はしないか程度の貸倒率の低さです。

逆に、一番下の格付を付与した先は、一年間100社を担当すれば6~7社のデフォルトを経験する可能性があります。

 銀行の貸出平均金利は約2%程度です。一年間100社担当して約1社がデフォルトをおこします。

ソーシャルレンディングが融資先とするのは、基本的には「銀行が貸せない先または一番下の格付が付与された先」と思われます。

銀行は一番下の格付まで貸すことはできます。保証協会付ならば、銀行は貸倒れた貸出金の2割までしか損失は負いません。貸倒れたとしても、全損があまり無いからこそ、銀行は安い金利で貸すことができるのです。

話を戻しましょう。銀行における一番下の格付に区分された企業の貸倒率は約6〜7%です。
これをもとにすれば、ソーシャルレンディングの貸倒率は当然に6〜7%より高く推移することが想定されます。

元銀行員の私からすれば、ソーシャルレンディングの貸出平均金利が概ね6%〜10%(事業者取り分を考えれば本当はもっと高いですが)というのは非常に妥当な水準だと思われます。

金利6〜7%で融資をして、貸倒率が6〜7%程度で推移してくれて、さらに貸倒れた貸付金についても担保保全により2割程度の毀損で抑えられるならば、中長期的な損益は確実にプラスで推移します。

実際はどうでしょう。ソーシャルレンディング業者の時点で、20社中3社、つまり15%が実質デフォルトです。さらに個別案件として6〜7%以上のデフォルトの可能性がありますね。

今までみてきたように、結果だけをみれば、ソーシャルレンディング業者を選別せずに投資することは「負け戦」を自ら仕掛けているのと同義です。

ソーシャルレンディングは期中の相場変動がなく、日々の動きに一喜一憂する必要がない貴重な投資手法です。その面は大変に素晴らしいのですが、業者を選別せずに投資することは避けてください。

転じて、業者の選別を行ったうえで、なるべく個別の案件に分散投資をすれば、中長期的な損益で負けることは無いと確信しています。
(全く貸倒れを経験せずに収益のみをとることは不可能だと諦めましょう、貸倒れは必要経費です)

本日まで匿名化の弊害が露呈してきましたが、今後は情報開示が進むでしょう。
そこからが新たなソーシャルレンディング投資のはじまりだと思っています。
財務情報が開示されていること前提での、業者選別の勘所については今後触れていきたいと思います。

業者の情報開示がされていないソーシャルレンディング事業者についてはある程度の損失は見込んだ上で、資金を投入すべきでしょう。
  
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